綜合ユニコム株式会社(東京都中央区銀座2-8-15)が発行する月刊プロパティマネジメント11月号に株式会社ファミリーが紹介されました。
月刊プロパティマネジメント
本文をご紹介します。

新規開発物件の証券化・1棟売り事業に着手
開発と運用ビジネスを両輪で展開する

強固な経営基盤を築き一層の成長を図る
ファミリーは、福岡市を本拠に九州一円をカバーする分譲マンションデベロッパーである。同業大手の大京に14年間勤務した橋本大輔氏が独立、1992年9月に創業している。地域ニーズを捉えた企画力を武器に「ファーネスト」シリーズで実績を伸ばしてきた同社は、事業的基礎の強化を図るため、02年に「アセットソリューショングループ」を立ち上げ、市場動向に左右されにくい運用ビジネスをスタートさせている。「開発と運用、ハードとソフト両面を具備した総合不動産業として、さらなる成長を図りたい」(代表取締役:橋本大輔氏)。
アセットソリューショングループの事業は、ファミリー社に集まる豊富な土地情報を分譲マンションにとらわれない多様な事業へ活かすとともに収益不動産の運用ビジネスを展開するというもの。具体的には収益マンションの開発・運用をはじめ、既存オフィスビルや商業施設などにも投資運用する。これまで手掛けた物件は、長期安定的な収益資産として自社保有するケースもあれば、10億円を超える大規模物件の場合は投資ファンドに売却しプロパティマネジメント業務を受託する場合もある。最近は、投資ファンドの動きが顕著で「長期保有目的で取得した物件もすぐ買い手がついてしまう」(アセットソリューショングループ/部長:村上秀樹氏)状況という。
この流れを捉えて同社は、05年3月にファンド向け1棟売りマンションの開発に着手、第1号として「エフ・パルク博多」を手掛ける。同プロジェクトは06年春に完成する「分譲」と「賃貸」が複合した形態のマンションである。確認申請が下りた時点で賃貸部分の信託受益権を日系の不動産投資ファンドへ約11億5,000万円で売却し、同社がPM業務を受託する。
新規開発マンションを証券化しファンド向けに売却

エフパルク博多」は10階建て(総戸数は117戸)。東・西に並ぶ2棟で構成され、1棟が分譲、もう1棟が今回ファンドに売却される賃貸マンションである。建物中央部分を最上階までの吹抜けとし開放感を確保、各階とも共用廊下で2棟を一周できる構造となっている。住戸プランは1LDKから2Kが中心である。専有面積は平均で32平米。これは、マーケットリサーチで潜在需要の高かった単身者・DINKS層のニーズを受けて設定されたものである。また、近郊に専門学校や大学が立地することから、学生など友人・知人同士のルームシェアを想定し間取りに工夫を施した。たとえば玄関から各部屋に至る廊下に、直接洗面質やトイレなどのドアが面しているため、ルームメイトの部屋を通過せず共用機能が利用でき、居住者それぞれのプライバシーを守ることを可能としている。
さらに、2〜4階の3フロアはペット共生タイプとしており、耐久性が高く滑りにくいフローリングシートやペット専用ドアを設置している。
設備面においては女性の暮らしやすさを重視し、セキュリティを強化。エントランスホール、駐車場、駐輪場、さらにエレベーター内にも防犯カメラを設置し、万全の防犯対策を講じている。エントランスアプローチやエレベーターホールなどの共用部分には気鋭の照明デザイナーを起用しラグジュアリーな空間演出で魅力度を高めている。
このようにターゲット層を分け、それぞれのニーズに合わせたプランづくりで早々に入居申し込みが来るなどポテンシャルの高さがうかがえる。ファミリーでは「物件の長期に安定した入居率を確保するためには、これらの要素はきわめて重要(橋本氏)と考えている。

総売り上げの3分の1を投資運用ビジネスに配分
今回の物件のほかにも長期安定型の収益案件を4件仕込んでいる段階である。そのまま保有するか、個別またはロットで流動化するかはまだ検討中であり、今後の市場動向とメリットをみて判断したいという。
ファミリーの強みは、第一に豊富な開発実績を裏づけにしたコスト管理能力にある。発注額を低く抑える手法とは違い、細部に至るまで分析・検討した結果として不必要なもの・無駄なものを省き「いいものを安く」建築することを可能にしている。
もうひとつの強みは、分譲マンション購入者のリクエストを次の物件の開発企画に活かしていること。設備や構造、使い勝手に関する要望はすべて開発部門にデータとして蓄積し、材料の選定や間取りの企画等に活用されている。今回のプロジェクトの賃貸設定や間取りも、これらの強みが発揮されたものといえよう。
今後については、分譲マンション開発事業において九州圏内で年間500戸・約100億円の物件を供給するとともに、証券化・運用事業では約50億円の売上を目標としている。事業エリアとしては九州全域、なかでも長崎、熊本、鹿児島各県に注目しているという。また、今秋には東京事務所を開設。ファンド・投資家情報の収集や情報発信を行うなど積極的にビジネスチャンスを拡げていく考えだ。